ワンマン社長の下で働くエンジニアの苦労

スタートアップ企業へ転職することを計画するなら、事前の調査が必要となる。
転職希望先の企業のリサーチを行うことは、転職に失敗しないための必要最低限の準備である。ITエンジニアが転職先を探す場合には、どのような開発事業を行っているかや会社の経営状況などが調査の対象となる。会社について調べているうちに、次第に就職したいと思える会社が絞り込めて来る。

また転職前の調査では、企業の組織に関する情報以外に、経営者がどのような人物であるのかについてもリサーチが欠かせない。スタートアップ企業に転職するメリットの一つとして、経営者との距離が近い点に注目できる。しかし一方で、小さな規模の組織では責任者に権限が集中する傾向が強い。もし経営者がワンマン社長であると、その下で働く従業員たちは苦労させられることが多い。IT業界では独特な個性を持った経営者も中にはいて、社長の突然の決定に開発エンジニアが振り回される事態が珍しくはない。

しかしそのような点も含めて、スタートアップ企業への転職には他の企業にはない面白さがあるとも捉えられる。カリスマ性のあるワンマン社長は強烈な魅力を持っていて、多少は苦労してもその経営者の下で一度は働いてみたいと考えるエンジニアは多い。またスタートアップ企業は事業運営で厳しい局面に立たされることもあるが、危機的な状況で素早く決断を下しスタッフを指揮できるワンマン社長は頼もしさが感じられる。